発足に寄せて…奈良勲先生からのメッセージ
「PTママの会」を励ますメッセージ
神戸学院大学総合リハビリテーション学部教授
元日本理学療法士協会会長
奈良 勲
現在、社団法人日本理学療法士協会会員の平均年齢は約33歳である。
その男女比率をみると、女性45%、男性55%となっているが、30歳未満では
女性の比率はゆるやかとはいえ、高くなっている。
この比率が今後どのように推移するのか不明であるが、女性が占める比率が
高まりつつあることは明確である。
これはまさに女性理学療法士も保健・医療・福祉のフィールドでそれぞれ
活躍されていることの証であり、日本の理学療法界の発展にとってきわめて
重要なパワーとなり頼もしいことである。
通常、人間が成長し、結婚すれば子供が誕生する。結婚しても仕事・主婦・
育児に専念する女性理学療法士も他の職種と同様増えていると聞く。
しかし、仕事と育児を両立させるには、夫婦の協同作業が格段と求められる。
とくに、幼児期には親と同居していない場合、託児所などの確保や経費などの
課題があり大きな負担となる。
最近、上記した課題に対応すべく埼玉を中心に「PTママの会」が発足したと
のことである。
今後はこの会が全国ネットワークとして拡大し、育児をしながら専門職としての
スキルアップなど必要な情報交換がなされることを期待したい。
少子社会という視点から考えても、子供は次世代の貴重な担い手となることは
いうまでもないことである。
とくに、知的で優しい女性理学療法士が多い日本理学療法士協会として、
逞しい子供を出産され、日本社会に寄与されるとすれば、この上もない喜び
である。
「PTママの会」の発展を祈念して